[ソウル=ヘルスコリアニュース] 次世代再生医療分野の核心技術である誘導万能幹細胞(iPSC : Induced Pluripotent Stem Cell)の培養と生産、管理に特化した先端GMP施設が国内で初めて構築される。
幹細胞治療剤研究開発専門企業である(株)イプセル(代表取締役チュ·ジヒョン)は最近、ソウル聖母(ソンモ)病院内のオムニバスパーク(OMNIBUSPark)に会社専用臨床許可用「SMARTGMP」細胞生産施設を構築し、8日開所式を行うと発表した。
最近、国内でも活発に研究が進められている誘導万能幹細胞は、低い細胞確立効率と体外での細胞培養困難、細胞移植時の染色体不安定性および腫瘍形成などが解決しなければならない問題だった。
したがって、細胞の特性を維持しながらも効率的な体外増殖と最適化された培養技術確立を通じた細胞生産と細胞株製作、臨床適用に至るまで安全で効果が検証された誘導万能幹細胞株生産、製作、臨床適用は業界の最大課題だった。
今回構築されたイプセルの生産施設は、誘導万能幹細胞の培養と分化、生産、臨床適用に至るまで厳格な評価と管理体系を備えており、特に細胞株の生産過程を自動化(Fullautomatedcellprocessfacility:完全自動化されたセルプロセス設備)したのが特徴だ。
2017年にシステム(CISTEM)という会社として発足し、2021年にイプセル(YiPSCELL)に社名が変わった同社は、誘導万能幹細胞株を利用して軟骨細胞および骨細胞、肝細胞などへの多様な分化技術を保有し、韓国人を代表した同型接合白血球抗原型臍帯血から誘導万能幹細胞株を利用した軟骨細胞治療剤を開発する企業だ。
この過程で昨年、誘導万能幹細胞の原材料となる血液の採取から誘導万能幹細胞株製作の全過程をGMP水準で進行することに成功し、これを土台に最近関連施設を全てSMARTGMP施設に変えると同時にオムニバスパークに移転することになった。
ソウル聖母病院オムニバスパークは延べ面積6万㎡規模に地下5階、地上8階で建てられた産学研病バイオコンプレックスで、聖母病院の医学教育施設をはじめバイオベンチャー、製薬会社と該当研究主体を支援する最新式の研究支援施設を備えている。
イプセルのチュ·ジヒョン代表は「安全で迅速な誘導万能幹細胞の生産と管理が可能になるにつれ、今後の臨床試験の進行がより容易になるだろう」とし「特にオムニバスパーク内の他の研究機関との協業研究などにもシナジー効果を期待する」と話した。
チュ代表はまた、「SMARTGMP施設の他に細胞銀行および組織病理室など既存対比5倍以上拡大した研究空間を確保、移転することで『第2の創業』と考え、研究開発専門企業として跳躍の踏み台にする」と付け加えた。
カトリック大学校ソウル聖母病院免疫融合研究事業団(CRCiD)からスピンオフされた技術ベンチャー企業であるイプセルは2020年中小ベンチャー企業部の新産業分野有望創業企業支援事業である「BIG3」事業参加企業に選ばれた経緯がある。 続いて2021年には科学技術情報通信部が主導する「2021年度LMO(遺伝子変形生物体)安全管理優秀機関·施設に選定されたりもした。