【ソウル=ヘルスコリアニュース】 韓国市場で急速に成長しているうつ病治療剤「ブリンテリックス(Brintellix、成分名:ボチオキセチン-Vortioxetine)」のファーストジェネリックが登場した。 発売可能時点はまだ4年ほど残っているが、許可特許連係制度によるジェネリック販売独占権確保と共に早期品目許可を獲得したという点で意味がある。
ミョンイン製薬は17日、食品医薬品安全処から「ブリンテリックス」のファーストジェネリックである「ボセチン錠」の品目許可を取得した。 容量別では5·10·15·25mgの4品目で「ブリンテリックス」と同じだ。 まだ食品医薬品安全処の優先販売品目許可医薬品リストに登載されてはいないが、関連条件をすべて満足しただけに、近いうちに優先販売品目許可リストにも名前を載せるものと予想される。
ミョンイン製薬はこれに先立ち、昨年1月に食品医薬品安全処から生物学的同等性試験の承認を受け、「ブリンテリックス」ジェネリック開発にいち早く着手した。 これから1年後には「ブリンテリックス」用途特許に一番先に無効審判を請求し、優販権確保に乗り出し、今年初め特許挑戦に成功し優販権獲得要件を充足した。
ミョンイン製薬と共にユニメド製薬もまもなく「ブリンテリックス」のジェネリック品目の許可を獲得するものと予想される。 ユニメド製薬はミョンイン製薬と同日「ブリンテリックス」用途特許に無効審判を請求し請求成立審決を受け、品目許可もミョンイン製薬と同時に申請した。
ただし、食品医薬品安全処の臨床試験情報リストではユニメド製薬の生物学的同等性試験承認履歴が確認されなかった。 これから見て、ユニメド製薬はミョンイン製薬に生産を委託する方式で委任型ジェネリック品目許可を申請した可能性が高い。
これら2つの製薬会社だけでなく、ファンイン製薬とサムチョンダン製薬のジェネリック優販権獲得の可能性も取り上げられている。 ファンイン製薬とサムチョンダン製薬は、ミョンイン製薬とユニメド製薬が無効審判を請求してから14日が経っていない時点で、消極的権利範囲確認審判を請求し勝訴した。 優先販売品目許可獲得のための最初の審判請求要件を満たしたためだ。
これら2つの製薬会社がジェネリック品目許可を申請したかどうかは確認されていない。 もし、ミョンイン製薬やユニメド製薬と同じ日に許可申請をした場合、ファンイン製薬とサムチョンダン製薬もミョンイン製薬、ユニメド製薬と共に「ブリンテリックス」ジェネリック優先販売品目の許可を受けることができるようになる。
「ブリンテリックス」はデンマーク製薬会社であるルンドベック(Lundbeck)が開発した多重作用機序の抗うつ剤だ。 うつ病に関与するセロトニン受容体の直接的な調節とセロトニン再吸収抑制を通じて抗うつ効果を示す。
既存の抗うつ剤である選択的セロトニン再吸収抑制剤(SSRI)、セロトニンノルエピネフリン再吸収抑制剤(SNRI)がセロトニン単独あるいはセロトニンとノルエピネフリンに作用して抗うつ作用を示していたのとは異なり、セロトニンだけでなく多様な神経伝達物質の活性を増加させ脳内神経伝達物質のバランスを取るのが特徴だ。
「ブリンテリックス」は2013年に米国FDAから販売承認を受け、韓国では2014年8月に品目許可を獲得して販売されている。 この製品は2019年までは国内市場で存在感がほとんどなかったが、最近数年間に急激な成長傾向を記録している。 業界によると、昨年基準で「ブリンテリックス」の国内売上(アイキュビアデータ基準)は100億ウォンを突破した。 市場シェアの順位も3位(4%)に上がった。
「ブリンテリックス」の物質特許は2027年5月に満了する。 この時まではジェネリックの発売が不可能なだけに、このような成長傾向は今後もしばらく続く見通しだ。「ブリンテリックス」の米国製品名は「トリンテリックス(Trintellix)」だ。
現在、国内抗うつ剤市場占有率1位品目はルンドベックの「レクサプロ(Lexapro)」で、10.8%を占めている。 SSRI系列の抗うつ剤である「レクサプロ(Lexapro)」は脳でセロトニン数値を高め、憂鬱さ、不安症状などを緩和させる。 昨年の売上は278億ウォンだった。 [헬스코리아뉴스]