【ソウル=ヘルスコリアニュース】 韓国武田(タケダ)製薬の後天性血友病A(AHA)患者の出血治療剤「OBIZUR inj(オビジュール注, サスオクトコグアルファ·susoctogog alfa)」がまもなく国内市場で発売される見通しだ。
食品医薬品安全処は20日、「OBIZUR(日本語成分名: 遺伝子組換えブタ第VIII因子製剤)」を後天性血友病A患者の出血治療剤として承認した。
後天性血友病A患者は正常な血液凝固8因子を持っているが、血液凝固因子に特異的に結合する中和抗体が血液凝固を妨害し出血時の止血が難しい。
血友病Aは現在まで計12種類の血液凝固に関与する因子が知られている。 先天性血友病Aは8因子欠乏、血友病Bは9因子欠乏、血友病Cは10因子欠乏が原因と知られている。
「OBIZUR」は豚血液凝固8因子の遺伝子塩基配列を利用して血液凝固に必要ない部分は遺伝子組換え技術で除去して製造した血液凝固8因子である。
該当医薬品は中和抗体のため抑制された血液凝固因子を一時的に代替し、血友病A患者の出血予防と治療に役立つ。
韓国武田製薬が今回の承認製品をいつ披露するかはまだ分からない。 ただし、保健当局が患者治療の緊急性を考慮して保険給付の切妻を順調に進める場合、来年初めには発売が可能になると予想される。
韓国武田製薬は日本武田薬品工業株式会社の韓国法人で、血友病治療剤分野でグローバル競争力を持っている企業だ。
後天性血友病とは?
日本の武田薬品工業によると、「血友病」という疾患は血液中に存在する血を固める因子(主に血液凝固第VIII因子)が不足または低下して、血が固まりにくくなる疾患である。血友病の患者さんは主に第VIII因子の遺伝子に先天的な異常で発生する。人口100万人あたり40〜60人の確率で多くは男性に発症する。
これに対して「後天性血友病」の多くは、第VIII因子に対する自己抗体(インヒビター)を発現する後天性血友病Aである。後天性血友病Aでは、第VIII因子の遺伝子は正常ですが、患者さんの免疫系1が自身の第VIII因子に対する抗体を産生し、その働きを阻止することになる。いわば「自己免疫疾患」のひとつである。
このように第VIII因子の本来の働きを抑制してしまうため、この抗体を「インヒビター」2という。「後天性血友病」のことを「後天性インヒビター」ともいうのは、このためだ。先天性の血友病患者さんでも数〜20%の患者さんでインヒビターの発生が、みられますが、元来血友病でない患者さんに起こりますので「後天性」という。
食薬処、ファイザーJAK抑制剤「Xeljanz」液体製剤の市販許可
一方、食品医薬品安全処はこの日、米国ファイザー製薬のJAK(janus kinase)抑制剤「ゼルザンズ(Xeljanz、成分名:トパシチニブ·tofacitinib)」経口溶液製剤に対して国内販売を許可した。
「ゼルザンズ」は炎症反応を調節するサイトカインとその受容体の結合を遮断するために多様な信号伝達に関与するタンパク質JAK(ヤヌスキナーゼ)を抑制して潰瘍性大腸炎または関節リウマチのような自己免疫疾患を治療する薬物だ。
これに先立ち、米国食品医薬品局(FDA)は2012年11月、「ゼルザンズ」をリウマチ治療剤として初めて承認した。[헬스코리아뉴스]