[ソウル=ヘルスコリアニュース] 一粒に数種類の薬物を混ぜて作った複合剤が医療市場で人気を集めている。 市場を掌握しようとする製薬会社間の競争はますます激しくなっている。
複合剤は主に循環器系統疾患である高血圧や高脂血症治療分野で開発されている。 高血圧はもちろん、高脂血症を誘発する脂質異常症を同時に治療する様々な薬物成分を錠剤一つに盛り込んだのが特徴である。

日本製薬会社第一三共が国内市場に複合剤を初披露
その後、韓美薬品など主要国内製薬会社の複合剤開発に加勢
国内市場に高血圧·脂質異常症治療3剤複合剤が初めて登場したのは、2013年に日系グローバル製薬会社である第一三共(DaiichiSankyo)が「セビカHCT」(SevikarHTC)という薬物を披露してからだ。
「セビカHCT」は約4年間、国内高血圧·脂質異常症治療3剤複合剤市場を独占したが、2017年に韓美(ハンミ)薬品が3剤複合剤「アモジャルタンプラス」(AmosartanPlus)を発売し、競争体制に突入した。
その後、柳韓(ユハン)洋行、保寧(ボリョン)製薬、大熊(デウン)製薬、日東(イルドン)製薬、鍾根堂(チョングンダン)、GC緑十字など主要製薬会社が相次いで複合剤市場に加勢し、競争が本格化している。
韓国の製薬会社の複合剤開発技術はさらに発展し、いつの間にか4剤複合剤まで開発された。 韓美薬品は昨年2月、世界初の高血圧·脂質異常症治療4剤複合剤「アモジャルタンエクスキュ」(AmosartanXQ)を披露し、該当市場を先取りした。
「アモジャルタンエクスキュ」には、アムロジピンベシル酸塩(AmlodipineBesylate)、エゼチミブ(Ezetimibe)、ロサルタンカルシウム(Losartanpotassium)、ロスバスタチンカルシウム(RosuvastatinCalcium)の4つの成分が含まれている。
「アモジャルタンエクスキュ」は単一制はもちろん、2剤と3剤複合制競争が激しい状況でも発売初年度の昨年約23億ウォンの院外処方額(ユービースト基準)を記録し市場に順調に定着した。
最近は柳韓(ユハン)洋行とGC緑十字が4剤複合剤市場に参入した。 柳韓洋行と緑十字は最近、食品医薬品安全処から高血圧および脂質異常症治療4剤複合剤である「デュオウェルエープラス」(DuoWellAplus)と「ロゼテルピン」(Rozetelpine)をそれぞれ許可された。
「デュオウェルエープラス」は柳韓(ユハン)洋行が2018年に許可された高血圧·脂質異常症3剤複合剤「デュオウェルエー」(アムロジピン+ロスバスタチン+テルミサールタン)に脂質異常症治療成分である「エゼチミブ」(Ezetimibe)を加えた薬物だ。
緑十字の「ロゼテルピン」は「デュオウェルエープラス」の双子薬で、有限洋行に委託して生産する方式で食品医薬品安全処の許可を獲得した。 いわば緑十字の「ロゼテルピン」は柳韓洋行が開発した「デュオウェルエープラス」の複製薬(Copy drug)であるわけだ。
この他にも鍾根堂(物質名:CKD-348)、大熊製薬(物質名:DWJ1451)、日東製薬(ID14009)など多数の製薬会社が4剤複合剤を開発している。
「CKD-348」と「DWJ1451」は3相臨床試験を先に実施した後、追加で1相臨床試験を進行中であり、「ID14009」は数件の1相臨床試験を終えて現在3相臨床試験を進行している。
3剤複合制競争の熱気「熱い」… 鍾根堂など市場強者が続々と加勢
4剤複合剤に先立って開発された高血圧と脂質異常症を治療する3剤複合剤市場は、すでに競争が本格化している。 単一制と2制複合制市場で強者に挙げられる製薬会社が3制複合制市場に続々と加勢し、市場規模もますます大きくなっている。
鍾根堂は今月初め、高血圧·脂質異常症治療3剤複合剤「カンタベルA」(CantabellA)を発売した。 「カンタベルエー」は高血圧治療成分であるカンデサルタン(Candesartan)とアムロジピン(Amlodipine)、脂質異常症治療成分であるアトルバスタチン(Atorvastatin)を合わせた薬物だ。
鍾根堂は2018年4月から2019年7月まで国内17機関で3相臨床を行い「カンタベルエー」の脂質異常症および高血圧治療効果を立証した。
GC緑十字もこれと同じ時期に高脂血症·脂質異常症治療3剤複合剤「ロゼテル」(Rozetel)を発売した。 「ロゼテル」は4剤複合剤「ロゼテルピン」と同様にGC緑十字が柳韓(ユハン)洋行に生産を委託する形式で許可された製品で、ユハン洋行が昨年9月に発売した3剤複合剤「デュオウェルプラス」(DuowellPlus)の複製薬だ。
これら二つの薬物は高血圧治療成分であるテルミサルタン(Telmisartan)と脂質異常症治療成分であるロスバスタチン(Rosuvastatin)およびエゼチミブ(Ezetimibe)を加えた薬物である。
複合剤は錠剤一つで様々な疾患を同時に治療できるだけでなく、患者も便利に服用でき、今後関連市場はさらに大きくなるものとみられる。
さらに、韓国高血圧学会は最近発表した「2022年診療指針」を通じて、医師に複合剤の使用を積極的に勧めている状況である。
複合剤が高血圧はもちろん、脂質異常症を治療する上で非常に効果的だという判断からだ。