[ソウル=ヘルスコリアニュース] ヨーロッパでの発売を控えている大熊(デウン)製薬のボツリヌス·トキシン製剤「ナボタ(Nabota)」がアメリカとカナダ、ヨーロッパ、中国に続き、オーストラリア市場にも進出する。
米国の医薬専門誌バイオスペース(Biospace)などの外国メディアの報道によると、大熊製薬のパートナー企業であるエボルース(Evolus)は最近、オーストラリア食品医薬品安全庁(TGA)からボツリヌストキシン製剤「ヌシバ」(Nuceiva、韓国製品名「ナボタ」)に関する品目許可申請書の提出を承認(acceptance)されたという。
豪州は医薬品に対する品目許可審査を進める前に、事前提出(Pre-submission)手続きを踏まなければならない。 正式品目許可申請に必要な書類の範囲や規模、複雑性(complexity)などを盛り込んだ事前提出計画書(pre-submission planning form、PPF)を提出して検討を受ける手続きだ。 この手続きを通過すれば、正式品目許可申請が可能だ。
今回のTGAの品目許可申請書提出承認は、エボルースが提出したPPFが問題なく通過し、「ヌシバ」に対する正式な品目許可申請手続きを踏む資格が与えられたという意味に解釈される。
エボルースのデビッド·モアタジェディ社長兼最高経営責任者(CEO)は「TGA品目許可申請書の提出承認はオーストラリアにヌシバを供給するための核心的な段階であり、会社の国際的成長戦略に向けた重要な道しるべ」と意味づけた。
さらに「エボルースは最大のグローバル市場の一つであるオーストラリアで商業的承認を得るのに必要な規制プロセスを完了する」と述べた。
TGAに正式な品目許可申請書を提出すれば、約1年程度の審査期間を経て承認が決定される。 エボルースは今年、TGAに「ヌシバ」に関する品目許可申請書を提出し、来年は承認してもらうことを目標にしている。
エボルースは現在、米国とカナダでそれぞれ「ジュボ」(Jeuveau)と「ヌシバ」(Nuceiva)という製品名で「ナボタ」を販売している。 エボルースが販売する製品は「ナボタ」だけだ。 会社の売上はすべて「ナボタ」の販売から生じる。
エボルースの昨年の売上は9970万ドル(約1195億ウォン)で、前年(5650万ドル)比76%増となった。 成長の勢いが非常に早く、今年も43-50%成長した1億4300万~1億5000万ドル(1714億~1798億ウォン)の売上高を記録する見通しだ。
エボルースは今年7-9月期に欧州の一部国家でも「ヌシバ」を発売する予定だ。 そうなれば、欧州地域の国々での売り上げもさらに伸びる見通しだ。
「ナボタ」は来年、中国での承認も期待される。 大熊製薬は昨年末、中国の国家薬品監督管理局(NMPA)に「ナボタ」に対する生物医薬品許可申請書(BLA)を提出しており、NMPAは最近大熊製薬のBLAを受け付け、本格的な審査に入った。
ライバル企業のヒュージェルのボツリヌストキシン製剤「レティボ」(Letybo)が中国で許可申請してから1年6カ月後に承認を受けた事実を考慮すれば、「ナボタ」は来年7-9月期ごろに中国で承認を受け、10-12月期には発売が可能になるとみられる。
ここに豪州品目許可·発売まで加われば「ナボタ」は今後1~2年以内に数千億ウォン台の売上を記録する超大型品目に成長する可能性が高い。