[ソウル=ヘルスコリアニュース] LG化学の自己免疫疾患新薬候補物質が、中国で2相臨床試験に突入した。
LG化学は20日、中国のパートナー会社トランステラバイオサイエンス(Trans Thera Biosciences)が中国国家薬品監督管理局(NMPA)から「LC510255」に対する2相臨床試験計画を承認されたと発表した。
LG化学は今年4月、自社開発の候補物質「LC510255」に対する中国市場のライセンスを「トランステラ」に移転する契約を締結している。
今回の臨床承認により、LG化学は「トランステラ」から非公開のマイルストーンを受け取ることになり、「トランステラ」は中国潰瘍性大腸炎患者を募集し、薬物の有効性および安全性を本格的に評価する予定だ。
「LC510255」は過敏性免疫機能調節タンパク質であるS1P1(sphingosine-1-リン酸受容体-1)の発現を促進させる経口用(飲む製剤型)新薬である。 LG化学は、前臨床(動物実験)および臨床1相を通じて、過免疫反応の抑制、S1P1タンパク質に対する選択的作用などを確認した。
関連業界によると、中国の潰瘍性大腸炎治療剤の市場規模は20年基準で2200億ウォンから28年は2800億ウォンに達する見通しだ。 現在、中国内の潰瘍性大腸炎有病者は約43万人だ。 このうち約80%が積極的な薬物治療が必要な重症患者であると推定される。
一方、両社は各地域での経験や専門性を基に戦略的パートナーシップを強化し、革新的な自己免疫疾患新薬開発を加速化するという戦略だ。
「LC510255」のグローバル開発および商業化権利を保有するLG化学は、代表的免疫疾患であるアトピー皮膚炎に治療適応症を拡張し、グローバル臨床2相を行う計画だ。
LG化学のソン·ジウン生命科学事業本部長は20日、ヘルスコリアニュースに「S1P1受容体作用剤は世界中で注目する自己免疫疾患分野の有望な新薬物質で、パートナー社と緊密な協力を通じてグローバル競争力を確保していく」と述べた。
参考までに、 トランステラバイオサイエンスは2016年中国南京(Nanjing)に設立した炎症性疾患および抗がん新薬開発専門のバイオ企業である。