[ソウル/ヘルスコリアニュース] 食品医薬品安全処(食薬処)は今月5日、内外の専門家で構成された最終点検委員会を開き、セルトリオンで開発したコロナ19抗体治療剤「レキロナージュ960mg」(Regkirona Inj. 成分名:レグダンビマップ、Regdanvimab)に対し、条件付きで販売を許可した。 これにより「レキロナージュ」は国内初、世界で3番目に正式許可を受けたコロナ19治療剤になった。
最終点検委員会は「臨床試験をはじめ、非臨床試験、品質、危害性管理計画、製造·品質管理など、今回の許可審査に必要な主要資料が充実して提出された」とし、「安全性·効果性に関する各分野別の検討と現場調査の結果などを検討した結果、品目許可に問題がないと判断した」と説明した。
食薬処は「レキロナージュ」が許可された後も、今後3床の臨床試験が忠実に進行するよう管理する計画だ。 また、使用過程での副作用に対する徹底したモニタリングを実施し、臨床現場で必ず必要な患者に安全に使用できるよう、関連省庁と協力する方針だ。
「レキロナージュ」はコロナ19完治者の血液に存在する中和抗体遺伝子を選別し、この遺伝子を大量生産が可能な宿主細胞に挿入(組み替え)して細胞培養を通じて大量に生産する遺伝子組み替え中和抗体治療剤だ。
食薬処は昨年12月29日、セルトリオンから「レキロナージュ」に対する品目許可申請を受け、科学的根拠に基づいて審査を行った。 許可申請以前から事前検討を進めるなど、安全性と効果性を検証する期間を最大限確保した。
食品医薬品安全処の分野別に最高の専門審査人材で構成された「コロナ19治療剤·ワクチン許可専担審査チーム」が非臨床·臨床·品質など許可に必要な資料を集中的に審査し、それと同時に一定の品質を維持できる生産施設と管理体系などを備えているかを評価するため製造所の現場調査を実施した。 臨床試験対象者の安全と試験結果の信頼性等を確認するため、臨床試験実施機関(医療機関)に対する実態調査も滞りなく行った。
また、コロナ19治療剤の許可審査過程の専門性と客観性を確保するため、食薬処の法定諮問機構である「中央薬事審議委員会」はもちろん、「コロナ19治療剤ワクチン安全性·効果性検証諮問団」(以下、検証諮問団)と「最終点検委員会」を追加で構成し、3重の諮問手続きを経た。
食薬処の関係者は「『レキロナージュ』は国内で使われるワクチンとともにコロナ19を克服し、日常に復帰するための意味ある役割を果たすものと期待している」とし、「『レキロナージュ』が3相臨床試験で明らかな効果が確認されれば、患者の治療に適切に使われるだけでなく、防疫·医療現場で重患者の病床確保の困難を解消するのに役立つだろう」と述べた。