[ソウル/ヘルスコリアニュース] 食品医薬品安全処は4日、韓国アストラゼネカ(AZ)のコロナ19ワクチン(コード名:AZD1222)の品目許可申請が受け付けられたため、許可·審査に着手したと明らかにした。
今回許可申請したワクチンは、コロナ19ウイルス表面抗原遺伝子をチンパンジーアデノウイルス鋳型に入れて製造した「ウイルスベクターワクチン」(Virus vector vaccines)だ。
ウイルスベクターワクチンは、伝達体として使われる他のウイルス遺伝子に感染病を引き起こすウイルス抗原遺伝子を組み込んで大量生産する方式で製造される。
AZワクチンはチンパンジーにだけ感染する「アデノウイルス」を伝達体として使ってコロナ19ウイルス表面抗原遺伝子をヒト細胞内に伝達し、伝達されたコロナ抗原遺伝子が体内で抗原タンパク質を合成して中和抗体の生成を誘導することでコロナ19ウイルスが侵入したとき中和して除去する。 ちなみに、ウイルスベクター方式を利用して開発されたコロナ19ワクチンには、米国ジョンソン·アンド·ジョンソン(ヤンセン·Janssen)のワクチンがある。
国内で今年第1四半期から接種が始まるAZワクチンの予想接種対象者は満18歳以上で、予想用法は1回接種後4~12週間後に2回投与する。 これはイギリスで緊急使用承認された用法·容量と同じであり、イギリスの70度で保管しなければならないファイザーのワクチンとは異なり、2~8℃の冷蔵保管が可能である。
AZは現在、英国、ブラジル、米国など10カ国余りでこのワクチンに対する3相臨床試験を行っている。
AZワクチンは満18歳以上の健康な人を対象に臨床を行い、このうち英国·ブラジルの場合65歳以上も対象に含まれた。
このワクチンは、臨床試験の進行中に想定外の深刻な異常事象の発生(横断性脊髄炎1件)により臨床試験中止(2020年9月6日)となったが、安全性検討の結果、ワクチンとの直接的な関連性がなかったことから臨床試験が再開され、接種のための最終関門まで通過した。
英国はAZのワクチン臨床試験で1万1636人に対する予防効果を確認し、12月30日付で緊急使用承認、現地時間4日から接種を開始した。 欧州医薬品庁(EMA)は昨年10月から事前検討を進めている。 AZのワクチンは世界保健機関(WHO)の緊急使用リスト(EUL)への登録も申請され、グローバルワクチンの供給手続きも進められている。

食薬処は今回の許可申請ワクチンをはじめ、品目許可申請が受け付けられた他のコロナ19ワクチンおよび治療剤に対して安全性と効果性を徹底的に検討した後、当初180日だった許可·審査期間を大幅に短縮、40日以内に承認するかどうかを決める方針だ。
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