
[ソウル/ヘルスコリアニュース] 三菱田辺ファーマコリア(蓬田治 代表取締役)のナルコレプシー「ワキックス(Wakix)フィルムコーティング錠」(成分名:ピトリサント塩酸塩)が昨年12月30日、食品医薬品安全処から国内市販許可を受けた。
ワキックスは「脱力発作を伴ったり伴わない成人のナルコレプシー治療」用途で効能効果として許可を受けた。 今回の許可を受け、ワキックスは国内で脱力発作(cataplexy)を伴ったナルコレプシー患者らの唯一の治療オプションとなった。
ナルコレプシーとは脳のヒポクレチン(hypocretin)という神経伝達物質を生成するニューロンの消失によって睡眠覚醒周期(sleep-wakecycle)の混乱とレム(rapideyemovement; REM)睡眠の異常発現を特徴とする睡眠障害疾患である。 ナルコレプシーの症状は慢性的な昼間過多眠気(Excessive Daytime Sleepiness; EDS)と覚醒状態でレム睡眠が発現する脱力発作(cataplexy)が代表的だ。
ナルコレプシーは難病で国内治療の選択肢が限られており、医療現場でも多くの困難を抱えている疾患の一つだ。 米国やヨーロッパではモダフィニル(modafinil)、オキシベートナトリウム(sodiumoxybate)、ソリアンペトール(soliamfetol)、フィトリーサント(pitolisant)などがナルコレプシー治療剤として使用されているが、韓国ではまだこのような治療剤がほとんど導入されていないため、モダフィニル(modafinil)と異性体であるアモダフィニル(modafinil)。
脱力発作はナルコレプシー患者の70%で現われると知られている。 国内ではこのような脱力発作に対して臨床的有効性と安全性を立証して許可された治療剤がなかったため、脱力発作を伴ったナルコレプシー患者は今まで治療に困難を経験していた。
三菱田辺ファーマコリアの蓬田治 代表取締役は「ワキックスの今回の許可を受け、国内ナルコレプシー患者に革新的な治療オプションを提供できるようになった」とし「ワキックスはナルコレプシーの代表症状である過度な昼間眠気と脱力発作の両方で安全性と有効性が立証された国内唯一のナルコレプシー治療剤で、今後国内患者と医療陣に実質的医療恩恵を伝えることができるよう最善を尽くす」と明らかにした。
ワキックスはヒスタミンH3受容体に選択的に結合する逆作用剤拮抗剤で、脳内のヒスタミン濃度を増加させる新規基電(First-in-class)の薬物である。 神経伝達物質のヒスタミンはヒポクレチン(hypocretin)の刺激を受けて脳全般にかけて覚醒を促進させ、レム睡眠の異常な発現を抑制して昼間は覚醒を維持させることで知られている。
ワキックスは、フランスの製薬会社Bioprojet Pharmaが開発した新薬で、2016年3月に欧州医薬品庁(EMA)から希少医薬品として最初の承認を受け、イギリス、フランス、ドイツなどの欧州諸国でナルコレプシー患者に処方されている。 2019年8月には米国食品医薬品局(FDA)の承認を受け、米国でも処方されている希少医薬品だ。
三菱田辺ファーマコリア(株)は、日本有数の製薬会社の一つである三菱である。鍋製薬の韓国法人で開発、生産、営業機能を備えた医薬品製造·販売会社である。 医薬品の創製を通じて、患者の健康を守り、豊かな生活に貢献することを目標にしており、1989年鄕南工場設立を皮切りに循環器および中枢神経領域の治療剤を導入販売している。
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