「ソウル=ヘルスコリアニュース」 欧州医薬品庁(EMA, European Medicines Agency)は現地時間26日、セルトリオンが開発したコロナ19抗体治療剤「レッキロナージュ」(Regkirona Inj. レグダンビマップ:Regdanvimab)に対し、正式品目許可前の使用を勧告する意見を提示した。 これにより欧州諸国は正式許可前にEMAの使用勧告を基にレッキロナージュを使用できるようになった。
EMAは今年3月初めから、EMA品目を許可する前にコロナ19治療剤の使用が急がれる欧州各国の防疫当局が、「同情的使用プログラム」(CompassionateUseProgram)などを通じてレクキローナ導入を決定できるよう専門意見を提示するための検討手続きに着手した。
EMA傘下の薬物使用諮問委員会(CHMP)所属の専門家グループは、セルトリオンが提出した「レクキローナの品質、非臨床および臨床データ」を検討し、その結果、入院で進められる可能性の高い高危険群「コロナ19」患者を対象にレクキローナを投与する場合、重症発展比率を低め、入院比率を減らすことができると判断し、このような決定を下した。
EMAは今回の国別使用勧告とは別に、2月24日から(現地時間)正式品目許可前に事前検討のための「ローリングレビュー」手続きを進めている。
セルトリオンはレッキロナの迅速な品目許可のために「ローリングレビュー」に必要な品質及び製造工程管理、非臨床試験及び臨床試験データをEMAにすでに提出しており、CHMPはセルトリオンが提出した各種データを基に「レッキロナ」の効能と安全性などに対する評価を行っている。
セルトリオンは、レクキロナの迅速なグローバル供給のため、既に欧州各国と事前協議を進めている。 今回の結果を基に、レクキローナのグローバル供給はさらに加速化するものと会社側は見ている。 セルトリオンは、米食品医薬品局(FDA)および経済協力開発機構(OECD)の主要規制機関とも、レッキロナの許可のための協議を進めている。
セルトリオンはすでに昨年10万人分の治療剤の生産を完了しており、世界の需要に応じて年間150万-300万人分のレクキローナを追加生産し、即時供給するという計画だ。
セルトリオン関係者は「EMAの使用勧告意見提示によりヨーロッパのコロナ19患者が早期にレクキローナの恩恵を受けられるよう個別国家と事前協議を円滑に進め、治療剤を迅速に供給するため最善を尽くす」と述べた。